第13章|後悔と決意
あのセミナー参加から2週間が経とうとする頃、俺は退職についても真剣に考え始めた。いつ一歩を踏み出すべきか、会社員として働きながらバレないよう何かを始めるか、決め切れずにいた。
芽衣先生との初めての三者面談からずっと、万歳電力を目標に勉学に励んだこともそうだが、社会的に信用のある大企業のネームバリューを捨てることに、大きな抵抗感があった。家族や友人のほとんどが羨んでくれた大きなネームバリュー、そして、たかがネームバリューがなくなることが怖いという、他に何もない空っぽな俺の人生。
自虐的な思考が、脳内を支配していた。
人前では平成を装っていたが、ひとりの時はタメ息ばかりついていた。
そして俺は続けざまに、2度の感…